資産運用開始のきっかけ
20代までは、割と給料明細書を見るのが面白かったように思います。
毎月、通帳の額が増えていくことが、それなりに楽しかった時代。
給料のうち、これだけは貯蓄すると決め、勝手に自分で自分のお小遣いを決めるという支出方式。
それなりに倹約生活だったと思うのですが、不自由していたという記憶もほとんどなく。
だんだんどうでも良くなってきて、30歳を過ぎるころには全く通帳を見なくなりました。
ですので、結婚して、結婚して妻と一緒に暮らし始めて始めて付けた家計簿をみて思ったことは、
「まあ、こんなものか」
という感じで、可もなく不可もなし。
大きな感想は持ちえませんでした。
その後、子供ができて家族が増えると、給料口座というのはどうにも自分のお金でないような気がして、ますますお金というものに関心がなくなってしまい、気が付けば勤続10年。
投資に関心が向いたきっかけとなる第一弾は、住宅ローンを組むことになった時のことでした。
住宅ローン控除で、「え?」
始めて長期のローンを抱え、自分の金融資産を見直し、思ったことは、
ということでした。
でも、よくよく計算してみると、低金利のはずのローンの利子が凄いことに。
複利効果の凄まじさを、目の当たりにしました。
では、一方で、自分がかけていた保険はどうか。
そう思ったのは、家を建て、子供がまた産まれて、人心地着いた頃。
―あ、金融商品について、資産運用について、自分は本当に無知だったんだな。
ようやくそのことに気づいた私は、資産運用や投資のことについて、少しずつ勉強を始めることにした訳です。
投資を始めて早1ヶ月。初心を忘れまいと当時の想いを残すことにいたします。
住宅ローン控除のせいで、何が得なのかわからなくなってきた。
さて、投資のきっかけは、住宅ローンについて、考えさせられた、ということが始まりでした。
だいたい、人生で品物を買うとき、例えば、車とか、色々なところでノルマに追われる営業マンから割賦(分割払い)を勧められたりするものですが、
「それで?
支払い総額は、結局、どっちの方が少ないんでしょうか?」
と尋ねれば、だいたい分割とかだと利息が付くので、営業マンの皆様はこの手のお話をしなくなるのです。
利子のつかないローンはほとんどないので、一括で支払えるならローンをするメリットはほぼないわけで。
ところが、住宅購入の時は話が別で、「住宅ローン控除」という税制上の優遇措置があって、なんと、昨今の低金利時代、住宅ローンの金利が1%未満なら税金還付の方が高いので、なんとお得という結果になるというのです。
「そんな馬鹿な」
と思いながら色々調べてみても、やっぱりお得だという。
この他に「すまい給付金」というものもあって、結論的には住宅産業に対する優遇措置なわけなんですが、ローンというものを意図的に避けてきた自分としては、当時全く理解できず、脳内で大混乱を起こしておりました。
まあ、悔し紛れに、
―人生、そんなにうまい話あるわけなし。
なんて思っていたら、夫婦して育休に突入してしまい、
給料自体がなくなるのだから、そもそも差し引くもの(還付すべき税金分)がない―。
というオチに。
それ見たことかと思いながら、どっちにしたって我が身のお話。
当たってもあんまり嬉しくない予言でしたね。
さて、住宅ローン控除に納得できなかった当時は、住宅を購入するにあたってなるべくローンを減らそうと、ため込んでいた年金保険をひっくり返したり、財形貯蓄とかを引っ張り出したりもしましたが、同時に、大して増えてもいない金融商品に失望しておりました。
減らぬローンに減らぬ利子。
「低金利の時代に生まれてラッキー」から一転、次第に「なんとかならぬか」と思案するようになり、いよいよ資産運用について真剣に考えるようになります。
家計的に金余りとは
現在の我が家は、家計的に、いわゆる「カネ余り」の状態。
「何と贅沢な」
と思われるかもしれませんが、共稼ぎで、しかも支出を嫌うタイプの人間なのでそこそこ溜まるわけです。
子どもが高校大学で色々入用になるというけれど、まだまだ10年くらい先のこと。使途があるのにまだまだ先。
「我が家は十年先に向かってひたすら貯金していくのだ…!」
…って夢がないな!
昔から、貯め込むことについては一生懸命だったけど、思えばそれを「資産運用」という領域にまで拡大して勉強したことがありませんでした。
入っていた保険というものも、年末には生命保険料控除があるとかで喜んでいましたが、どうもそんなに喜ぶ話でもないらしいし、そういえば昔、周囲の人に触発されてFXや株主優待の世界に触れようと、人に聞いたり雑誌を購入したこともあり、ネットでそのあたりの知識を身に着けてやろうと検索すると、
・長期投資
・少額投資
なるほど、これが昨今の流行りらしい。
無知なものですね。
投資というのは乱高下するもので、そうなると気持ちも乱高下し、そんなお金に振り回されるような人生を送りたくないと思っていましたが、ある程度のリスクコントロールも可能だという。
市場を流れるマネーや、技術革新もあり、投資の世界は、基本的には上昇傾向にあるとのこと(?)
上がるであろうと予測したのなら、暴落したとしても持ち続ければいいということ。
何なら、買い増せばいい。
「なるほどなあ…」
それならばと、口座開設の準備を始めました。
周りはSBI証券を利用している人が多かったけど、私はいわゆる楽天経済圏の住人なので、早速、楽天証券の口座を開設し、いよいよ個人投資家としての道の第一歩を踏み込んだ、ということになります。
後編に続く。